観葉植物の中でも定番のパキラ。
園芸店から100均、おしゃれなインテリアショップなど、多くの場所でみかけますね。
パキラには、実生株と挿し木株の2種類があることをご存じですか?
市場に流通している多くは挿し木株ですが、パキラファンの中には、実生株ばかりを追い求めている方もいます。
また、パキラは育てやすい植物といわれていますが、失敗してしまうケースもあります。
この記事では、人気の観葉植物パキラについて、次の点を詳しく解説します。
- パキラの実生苗と挿し木苗の違い
- 実生苗で育てたパキラの魅力
- パキラの育て方の注意点
- パキラの増やし方
ぜひ、最後までお読みください。
パキラの人気の理由
観葉植物の中で、もっともポピュラーなもののひとつに、パキラをあげる方は多いでしょう。
人気の理由は何なのでしょうか。
育てやすさ
パキラは、中南米が原産の植物です。
暖かく雨の少ない地域でも育つので、暑さや乾燥に強く、育てる手間があまりかかりません。
また、生育旺盛で、どんどん大きくなります。
環境があっていると、1年で50cm前後まで伸びることもありますよ。
成長を楽しめるのもパキラの魅力のひとつです。
縁起がよい
パキラは別名「発財樹」や「money tree」と呼ばれており、金運を引き寄せる植物とされています。
昔、台湾の貧しい農民がパキラの苗を売る商売を始めて繁盛し、貧困から脱出できたというエピソードが由来です。
他にも、仕事運や恋愛運(家族運)を高めたり、邪気除けの効果もあるといわれています。
縁起のよいパキラは、贈り物としても喜ばれますね。
実生株と挿し木株の違い
パキラには、実生株と挿し木株があります。
実生株:種から育てられた株
挿し木株:すでに太くなった幹の一部を切り取り、新たに根や枝を出させて仕立てた株
それぞれの特徴ををみていきましょう。
- 成長にともない、幹が太っていく
- 挿し木株に比べて、成長も早い
- 条件がそろえば、5年から10年後、花や種をつけることも可能
- 成長はするが、幹の太さは一定で、あまり太くならない
- 花や種をつけることはできない
パキラの幹を太くしたい、早く成長させたい場合は、実生株をオススメします。
パキラをシンボルツリーとしたい場合は、実生株ですね。
実生株と挿し木株の見分け方
実生株と挿し木株は、どのように見分ければよいのでしょうか。
実生株は種から、挿し木株は切り取った幹から芽を出すので、幹や根にもそれぞれの特徴があります。
- 幹の下の方がぷっくりとしている
- 若い株は幹が細く緑色
- 双葉、または双葉の跡がある
- 根に主根がある
- 幹が茶色く、一定の太さ
- 幹の上部が水平にカットされている
- 根はカットされた幹の側面から生えている
流通されているパキラの多くは挿し木株なので、実生株の場合は、明記されていることもあります。
実生株はダイソーでも販売されており、見つけられたらラッキーです!
パキラの育て方の注意点
観葉植物の中でも育てやすいとされるパキラですが、元気に育てるためには注意点があります。
次の点に気をつけてくださいね。
水をやりすぎ
パキラは、乾燥に強い植物です。
土の中まで乾燥してから、水をたっぷり与えてください。
水やりの頻度が多すぎると、根腐れをおこし、最悪の場合は枯れてしまいます。
土の中の状態を確認するには、水やりチェッカーが便利です。
私も、このアイテムのおかげで、失敗がぐんと減りました。
大きすぎる鉢
パキラは、大きく成長しますが、あまり根を広げません。
大きすぎる鉢に植えてしまうと、吸い上げる水の量も少ないため、土はなかなか乾かなくなります。
その結果、酸欠状態となり根腐れを起こします。
特に、大胆に剪定したパキラを大きな鉢で育ててしまうと、水分消費が大幅に減ります。
鉢が大きすぎる場合は、鉢のサイズを小さくしてみましょう。
鉢は適切なサイズを!大は小をかねるわけではありません。
日光が少なすぎる
パキラは、耐陰性があり日当たりが少ない場所でも、育てられますが、本来は日光が好きな植物です。
日光が少なすぎる場所で育てると、ひょろひょろとした見た目になってしまいます。
パキラを、日当たりのよい場所に移動させてあげましょう。
置き場所は、やわらかい光が差し込むレースのカーテン越しがGOODです。
直射日光に当てると、葉焼けをおこしてしまいますので、注意してください。
見た目が悪くなってしまった場合、剪定して樹形を整えてもいいでしょう。
ただし、剪定の時期は5月~6月です。
寒い時期の剪定をさけて、日の当たる場所で、剪定の時期を待ってくださいね。
ちょっと恥ずかしいですが……
我が家のパキラもバランス悪く、葉焼けもしていたので、剪定してみました。
鉢も小さくしています。
春以降、元気に伸びてきてくれたら、うれしいです。
パキラを水差しで増やす方法
パキラは、水差しで簡単に増やせる植物です。
剪定したパキラの枝を水差しで増やしてみませんか?
- 清潔な剪定バサミ
- 水を入れる容器
- 清潔な水
- (発根促進剤)なくても可
水差しの方法
パキラの健康な緑色の枝を選び、枝先を15cm程度に切ります。
上の葉2枚ほどを残し、それ以下の葉は全て切り取ります。
葉が10cm以上ある場合は、半分に切ってください。
挿し穂の切り口を斜めに切り直します。
容器に挿し穂の3割が浸かるような分量の水をいれます。(あれば発根促進剤を適量いれます)
水に挿し穂を挿し、発根するまで明るい日陰に置きます。
こまめに水替えし、清潔な水を保ちましょう。
発根後、土に植え替えます。
水差しから土に環境が変わるとき、パキラが弱ってしまうことがあります。
土に植え替えてから数日は、土が乾燥しすぎないように、十分水やりしましょう。
新芽がでてきたら、徐々に水やり頻度を落としてください。
葉の部分だけを水差しにしても楽しめますが、成長点が含まれていないと芽はでません。
成長点とは:幹や枝の表面に新芽が盛り上がって出ているような部分
パキラの特徴を知って元気に育てよう:まとめ
ここまで、パキラの種類や、育て方の注意点、増やし方について解説してきました。
まとめます。
育てやすい・縁起がよい
- 実生株:種から育てられた株で、成長にともない幹が太くなる
- 挿し木株:切り取った幹の一部から根や枝を出させた株で、幹の太さは一定
- 実生株:種から育てられた株で、成長にともない幹が太くなる
- 挿し木株:切り取った幹の一部から根や枝を出させた株で、幹の太さは一定
水をやりすぎ・大きすぎる鉢・日光が少なすぎ
- 枝先を15cm程とり、切り口を斜めにする
- 葉を2枚程残して清潔な水に差す
- 発根してから土に植え替える
美しい葉や、存在感のある姿で人気のパキラ。
実生株を選ぶことで、シンボルツリーとなるほどに大きくなります。
また、パキラは初心者にも育てやすい植物ですが、水やりを間違えてしまうと、枯らしてしまうこともあります。
パキラは観葉植物として優秀です。
インテリアとして楽しむ、育てて楽しむ、増やして楽しむ。
パキラをきっかけに、より多くの植物に関心を持っていただければうれしいです。
お部屋に観葉植物を取り入れて、グリーンライフを楽しみましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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